堺市の不妊治療・不育症の助成制度|対象・助成額・申請方法を解説【2026年】

「堺市では不妊治療に使える助成金がある?」
「体外受精や顕微授精で、どのくらい助成される?」
「不育症の検査にも助成制度はある?」
不妊治療や不育症の検査を受けるとき、治療そのものだけでなく、費用の負担も気になるところです。
堺市では、不育症検査にかかる費用の一部を助成する制度に加えて、2026年10月1日から、保険診療の生殖補助医療と併用して受ける先進医療の費用を助成する制度が始まります。
この記事では、堺市の公式情報をもとに、2026年現在利用できる制度について、
- どんな人が対象なのか
- 何が助成対象になるのか
- 助成額はいくらなのか
- 何回まで利用できるのか
- いつまでに申請すればよいのか
をわかりやすく解説します。
※制度の内容は変更される場合があります。申請前には必ず堺市公式サイトで最新情報をご確認ください。
堺市の不妊治療・不育症に関する助成制度
2026年現在、堺市では主に次の2つの助成制度があります。
| 制度 | 対象 | 助成内容 |
|---|---|---|
| 不育症検査費の助成 | 2回以上の流産・死産の既往がある方など | 対象となる不育症検査費の7割・上限6万円 |
| 不妊治療費(先進医療)の助成 | 保険診療の生殖補助医療と併用して先進医療を受ける方 | 先進医療費の7割・1回あたり上限5万円 |
ここから、それぞれの制度について詳しく説明します。
堺市の「不育症検査費の助成」とは?
堺市では、研究段階にあり、将来的な保険適用を見据えて先進医療として実施されている不育症検査を対象に、検査費用の一部を助成しています。
不育症とは、妊娠しても流産や死産などを繰り返し、妊娠を継続することが難しい状態をいいます。
検査を受ける場合には費用がかかるため、こうした経済的な負担を軽減するための制度です。
対象となる人
次の2つをいずれも満たす方が対象です。
- 2回以上の流産または死産の既往がある
- 検査を実施した時点で、堺市に住所がある
対象となるかどうかは、検査を受ける前に医療機関や堺市の担当窓口にも確認しておくと安心です。
助成の対象となる検査
2026年現在、堺市が助成対象としている不育症検査は、次の3つです。
1.流死産検体を用いた遺伝子検査1
次世代シーケンサーを用いた流死産絨毛・胎児組織染色体検査です。
2.抗ネオセルフβ2グリコプロテインI複合体抗体検査
不育症に関連する検査の一つで、先進医療として告示されている検査が対象となります。
3.流死産検体を用いた遺伝子検査2
流死産絨毛・胎児組織NGS染色体検査です。
2026年4月30日付の厚生労働省告示により、この検査も対象に加わっています。
なお、どの医療機関でも対象になるわけではありません。
助成対象となるのは、先進医療として告示された不育症検査について厚生局の承認を受け、かつ保険診療として不育症検査に関する治療・検査を実施している医療機関です。
助成額はいくら?
助成額は、
検査費用の7割
です。
ただし、1回あたり6万円が上限です。
また、助成額に1,000円未満の端数がある場合は切り捨てとなります。
たとえば、対象となる検査費用が80,000円だった場合、
80,000円 × 70% = 56,000円
となるため、助成額は56,000円です。
申請期限はいつ?
申請期限は、
検査が終了した日の属する年度の翌年度4月末まで
です。
土曜日・日曜日にあたる場合は、その前の平日が期限となります。
申請期限を過ぎると受け付けてもらえない可能性があるため、検査を受けたら早めに必要書類を確認しておきましょう。
申請に必要なもの
堺市公式サイトでは、主に次の書類が案内されています。
- 堺市不育症検査費用助成事業申請書
- 堺市不育症検査費用助成検査受検証明書
- 実施医療機関が発行した領収書
検査受検証明書は、検査を実施した主治医による記入が必要です。
どこに申請する?
申請先は、お住まいの区の保健センターです。
制度の詳細や申請書類については、堺市公式サイトをご確認ください。
堺市の「不妊治療費(先進医療)の助成」とは?
ここは、以前の情報から特に注意して更新したい部分です。
2022年4月から不妊治療の保険適用が始まりましたが、保険診療と併用して受ける先進医療については、費用の全額が保険適用になるわけではありません。
そこで堺市では、**2026年10月1日から「堺市不妊治療費(先進医療)助成事業」**を開始します。
対象となるのは、保険診療で行われる生殖補助医療と併用して受けた先進医療です。
つまり、体外受精や顕微授精などの生殖補助医療に、対象となる先進医療を組み合わせた場合が対象となります。
いつからの治療が対象?
対象となるのは、
2026年4月1日以降に開始した治療
です。
ここでいう「治療開始日」は、医師が治療計画を作成した日など、堺市が定める基準によります。
申請受付は2026年10月1日から開始されます。
対象となる人
次の条件をすべて満たす方が対象です。
- 申請日時点で、夫婦のうちいずれかが堺市に住所を有している
- 治療開始日時点で夫婦である
- 治療開始日時点で妻の年齢が43歳未満である
- 2026年4月1日以降に助成対象となる治療を開始している
- 対象となる先進医療について、他の自治体から助成を受けていない
なお、堺市の制度では、法律婚だけでなく、要件を満たす事実婚についても対象となる場合があります。
個別の対象要件については、申請前に堺市公式サイトで確認してください。
どんな治療が対象?
助成の対象となるのは、
保険診療で実施された生殖補助医療と併用して行われた先進医療
です。
2026年8月1日時点で堺市公式サイトに掲載されている対象の先進医療には、次のようなものがあります。
- 子宮内膜刺激術(SEET法)
- タイムラプス撮像法による受精卵・胚培養
- 子宮内膜擦過術(子宮内膜スクラッチ)
- ヒアルロン酸を用いた生理学的精子選択術(PICSI)
- 子宮内膜受容能検査1(ERA)
ただし、先進医療として実施できる医療機関や対象技術は変更される可能性があります。
また、一般不妊治療であるタイミング法や人工授精と併用した先進医療は、この堺市の助成制度の対象ではありません。
対象となるのは、体外受精や顕微授精などの生殖補助医療と併用して行った先進医療です。
助成額はいくら?
助成額は、
対象となる先進医療費の7割
です。
ただし、
1回の治療につき上限5万円
となります。
たとえば、対象となる先進医療費が55,000円の場合、
55,000円 × 70% = 38,500円
ですが、1,000円未満は切り捨てとなるため、38,000円が助成額となります。
先進医療費が100,000円の場合は、7割では70,000円となりますが、上限が50,000円のため、50,000円が助成されます。
何回まで助成される?
助成回数は、治療開始時点の妻の年齢によって異なります。
- 治療開始時に妻が40歳未満:6回まで
- 治療開始時に妻が40歳以上43歳未満:3回まで
また、助成を受けた後に出産した場合は、これまで受けた助成回数がリセットされます。
妊娠12週以降に死産となった場合も、助成回数がリセットされます。
申請方法
2026年10月1日から、申請が可能になります。
申請方法は、
- 堺市電子申請システム
- 各区の保健センター
のいずれかです。
申請に必要な書類をそろえて手続きを行います。
申請期限はいつ?
申請期限は、
治療が終了した日の属する年度の翌年度4月末まで
です。
たとえば、2027年2月3日に治療が終了した場合は、2027年4月30日までが申請期限となります。
期限を過ぎると申請を受け付けてもらえないため、治療終了後は早めに手続きを確認しましょう。
また、申請までの間は、治療・先進医療に関する領収書や明細書を保管しておくことが堺市から案内されています。
堺市の助成制度を比較すると?
2つの制度を簡単に比較すると、次のようになります。
| 不育症検査費の助成 | 不妊治療費(先進医療)の助成 | |
|---|---|---|
| 対象 | 2回以上の流産・死産の既往がある方など | 保険診療の生殖補助医療と先進医療を併用する方 |
| 堺市への住所要件 | 検査実施日時点で堺市に住所がある | 申請日時点で夫婦のいずれかが堺市に住所がある |
| 年齢要件 | 公式制度上、別途確認 | 治療開始時の妻が43歳未満 |
| 助成対象 | 対象となる不育症検査 | 保険診療の生殖補助医療と併用した先進医療 |
| 助成額 | 検査費用の7割 | 先進医療費の7割 |
| 上限 | 1回6万円 | 1回5万円 |
| 回数 | 制度の要件に基づく | 40歳未満は6回、40~42歳は3回 |
| 申請先 | 区の保健センター | 電子申請または区の保健センター |
| 申請期限 | 検査終了年度の翌年度4月末 | 治療終了年度の翌年度4月末 |
| 受付開始 | 現在申請可能 | 2026年10月1日から |
「体外受精なら助成金がもらえる」とは限らない?
ここは注意が必要です。
堺市の新しい「不妊治療費(先進医療)の助成」は、体外受精や顕微授精そのものの治療費全体を助成する制度ではありません。
対象となるのは、保険診療で行われる生殖補助医療と併用して実施した先進医療にかかった費用です。
そのため、
「体外受精を受けたから5万円もらえる」
という制度ではありません。
対象となる先進医療を受けたか、実施した医療機関が対象となっているかなど、条件を確認する必要があります。
治療を受ける前に、医療機関と堺市の公式情報を確認しておきましょう。
助成金を申請するときに気をつけたい3つのポイント
1.申請期限を確認する
不育症検査、不妊治療費(先進医療)のどちらも、一定の申請期限があります。
「後で申請すればいい」と思っているうちに期限を過ぎてしまうことがないよう、治療や検査を受けたら早めに確認しましょう。
2.領収書や明細書を保管する
不妊治療費(先進医療)の助成については、申請まで治療・技術に関する領収書や明細書を保管しておくよう、堺市から案内されています。
治療を受けたときは、書類をまとめて保管しておくと安心です。
3.最新情報を必ず確認する
助成制度は、年度によって内容が変更されることがあります。
この記事では2026年の堺市公式情報をもとに解説していますが、申請するときには必ず最新の公式情報を確認してください。
特に不妊治療費(先進医療)の助成は、2026年10月1日から受付開始の新しい制度です。
堺市以外の大阪府内の助成制度も確認したい方へ
不妊治療や不育症に関する助成制度は、自治体によって対象となる治療や助成額、申請条件などが異なります。
堺市以外の大阪府内の自治体についても確認したい方は、こちらの記事をご覧ください。
▶ 大阪府の不妊治療・不育症助成金まとめ|市町村別一覧
不妊治療中は「お金の不安」だけでなく、心の負担もあります
助成制度について調べていると、
「治療費をどうやって工面しよう」
「この先も治療を続けられるのかな」
「どこまで治療を続ければいいんだろう」
と、経済的な問題だけでなく、さまざまな不安が出てくることがあります。
不妊治療は、身体的な負担だけでなく、治療結果を待つ不安、周囲の妊娠・出産への複雑な気持ち、夫婦間の温度差など、心理的な負担を抱えやすい時期でもあります。
「こんなことで悩んでいる自分は弱いのかな」と考える必要はありません。
つらいときには、一人で抱え込まず、誰かに気持ちを話してみることも一つの方法です。
不妊治療中の心のケアについては、こちらの記事も参考にしてください。
▶ 不妊治療中の自己嫌悪|臨床心理士が勧める心のケア5選
▶ 不妊治療の辛さを和らげるセルフケア5選|心が軽くなる習慣と工夫
不妊治療中の気持ちを整理したい方へ|カウンセリングという選択肢
不妊治療を続けていると、
「治療を続けるか迷っている」
「夫婦で気持ちに温度差がある」
「周りの妊娠報告を素直に喜べない」
「治療結果が怖くて気持ちが落ち着かない」
「誰にも本音を話せない」
など、さまざまな気持ちを抱えることがあります。
そのようなときは、問題をすぐに解決するのではなく、今感じていることを言葉にして整理する時間を持つことも大切です。
大阪堺臨床心理カウンセリングオフィスでは、臨床心理士・公認心理師が、不妊治療中の心理的な負担や夫婦関係、妊活にまつわる悩みについてカウンセリングを行っています。
「病院に相談するほどではないけれど、誰かに話を聞いてほしい」
そんなときも、お気軽にご相談ください。
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※カウンセリングでは、治療方針そのものを決定するのではなく、気持ちの整理や心理的なサポートを行います。治療に関する医学的な判断については、主治医にご相談ください。
まとめ|堺市の助成制度を確認して、利用できる支援を活用しましょう
堺市では、不育症検査に対する助成制度に加え、2026年10月1日から不妊治療における先進医療費の助成制度が始まります。
不育症検査費の助成は、対象となる検査について費用の7割・1回6万円を上限として助成されます。
また、不妊治療費(先進医療)の助成では、保険診療の生殖補助医療と併用した先進医療について、費用の7割・1回5万円を上限として助成されます。
ただし、それぞれ対象となる人や治療・検査、申請期限などに条件があります。
助成制度を利用するときは、この記事だけで判断せず、必ず堺市公式サイトで最新情報を確認してください。
制度を上手に活用しながら、経済的な負担だけでなく、治療中の心の負担についても必要なサポートを受けていきましょう。
参考サイト
「堺市公式:不育症検査費の助成」→ 堺市公式「不育症検査費の助成」
「堺市公式:不妊治療費(先進医療)の助成について」→ 堺市公式「不妊治療費(先進医療)の助成について」

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