2人目不妊とは?1人目とは違う治療や心の悩みをわかりやすく解説
Contents
1. 2人目不妊とは?
「2人目不妊」とは、1人目の妊娠・出産を経た後、2人目を望んでいるにもかかわらず、1年以上妊娠に至らない状態を指します。医学的には「続発性不妊(secondary infertility)」と呼ばれ、初発の不妊(1人も妊娠・出産経験がないケース)とは区別されます。
実際には、日本でも不妊治療に訪れる夫婦のうち、一定数がこの2人目不妊の悩みを抱えています。1人目が自然妊娠だった場合、「またすぐできるだろう」と考えやすく、妊娠しづらい現実に直面したときのショックや戸惑いが大きくなりやすいのが特徴です。
2. なぜ2人目だけできにくいの?
2人目不妊には、以下のように身体的・環境的・心理的な複数の要因が関係していることがあります。
■ 加齢による影響
年齢が上がるにつれて、卵子の質や卵巣機能の低下が進みます。特に35歳以降は自然妊娠の確率が徐々に下がり、体外受精でも妊娠率・出産率が年齢とともに減少していきます。
■ 出産後の身体の変化
1人目の出産や帝王切開によって子宮に傷が残っていたり、癒着や子宮内膜炎などが起きていたりすると、妊娠のしづらさに影響することがあります。
■ パートナー側の変化
精子の状態は時間とともに変化します。仕事のストレスや生活習慣、加齢が影響し、精子の運動率や形態に変化が生じている可能性もあります。
■ 育児・仕事のストレス
1人目の子育てと仕事の両立による慢性的なストレスや睡眠不足は、排卵やホルモンバランスを乱す要因になります。特に「頑張り屋のママ」に多く見られます。
3. 1人目のときと違う治療アプローチ
1人目が自然妊娠であっても、2人目が同じように授かれるとは限りません。
そのため、2人目不妊においては、早めの検査と治療方針の見直しが重要になります。
■ 検査のステップ
基礎体温表の確認、ホルモン検査、卵管造影検査、精液検査など、夫婦双方の要因を包括的に調べることからスタートします。
■ 治療のステップ
- タイミング法(排卵日を予測し性交)
- 排卵誘発剤の使用
- 人工授精(IUI)
- 体外受精(IVF)、顕微授精(ICSI)
など、年齢や妊娠希望時期に応じて治療をステップアップしていきます。
特に2人目不妊では、子どもを預けられるか、治療に通う時間を確保できるかといった生活面の調整も大きな課題になります。
4. 2人目不妊に特有の心の葛藤
2人目不妊には、身体的な問題と並行して、独自の心理的な葛藤があります。以下のような心の負担を抱える方は少なくありません。
■ 周囲からの無理解
「もう1人いるんだからいいじゃない」「贅沢な悩みだよね」と言われ、悩みを否定されたような気持ちになり、孤立感を深めてしまうことがあります。
■ 自分への責めや葛藤
「1人目の時はすぐできたのに、なぜ…?」という疑問と、思い通りにいかない現実への戸惑い。自責の念や夫婦間の温度差に苦しむ方もいます。
■ 年齢差への焦り
きょうだい間の年齢差を気にして「早く次を」と焦る気持ちもプレッシャーとなり、精神的なストレス→ホルモンバランスの乱れ→妊娠しにくくなるという悪循環を招くことも。
5. 心と体、両方へのアプローチが大切
2人目不妊は、目に見えないストレスと向き合う必要があるテーマです。医学的な治療と並行して、以下のような心理的サポートを取り入れることも推奨されます。
■ 心理カウンセリング
感情の整理、ストレスの軽減、夫婦間のコミュニケーション改善などに効果的です。カウンセラーに話すことで、自己否定や孤独感から少しずつ解放される方も多くいます。
■ マインドフルネスやリラクゼーション
不妊治療は「頑張っても結果が見えにくい」ため、心の安定を保つセルフケアがとても大切です。短時間でも心を休める時間をつくることで、妊活への前向きさを維持しやすくなります。
6. まとめ:焦らず、自分の気持ちを大切に
2人目不妊は、見た目では伝わりにくい“静かな悩み”です。1人目の育児や家庭の事情の中で、自分の気持ちを後回しにしてしまいがちですが、あなたのつらさや戸惑いは、誰にも比べられるものではありません。
焦らず、まずは自分の「今の気持ち」に目を向けてみてください。必要なときは、治療だけでなく心のサポートにも手を伸ばして。あなたらしいペースで、未来に向かって歩んでいけますように。
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