不妊治療・妊活中の夫婦の温度差に悩むあなたへ|心理士が解説する対処法
Contents
はじめに
不妊治療は、身体的・精神的な負担だけでなく、夫婦関係にも大きな影響を及ぼします。特に「治療への温度差」は、すれ違いや孤独感を生む大きな要因となります。
本記事では、臨床心理士の視点から、不妊治療・妊活中の夫婦の温度差がなぜ生まれるのか、どのように向き合えばよいのかを、わかりやすく解説します。
不妊治療・妊活における「夫婦の温度差」とは?
「温度差」とは、治療に対する関心や主体性、感情の強さなどが夫婦間で異なる状態を指します。
例えば、
- 妻は毎月の排卵日や治療のスケジュールに敏感になっているのに、
- 夫は「自然に任せればいい」と楽観的で、治療にあまり関与しない。
このような状況が続くと、「私ばかりが頑張っている」「どうして理解してくれないの?」という孤独感・悲しみ・怒りが募っていきます。
温度差が生まれる心理的背景(臨床心理学の視点から)
臨床心理学では、「同じ出来事でも人によって感じ方が異なる」ことが前提です。温度差が生じる背景には、以下のような心理的要因が関係しています。
1. 社会的・文化的なプレッシャー
女性は「妊娠・出産=女性の役割」といった社会的なプレッシャーを受けやすく、妊娠へのこだわりが強くなりがちです。一方、男性は支える側として一歩引いてしまうことが多く、関心の差が生まれやすくなります。
2. 感情処理の違い
人には、感情を内にため込む「内在化型」と、外に出す「外在化型」の傾向があります。妻は話すことで感情を整理したいと感じていても、夫は「黙って耐える」ことを選ぶケースも多く、すれ違いが深まる要因になります。
3. 無意識の役割期待
「夫はこうあるべき」「妻はこうしてほしい」といった無意識の期待があると、現実とのギャップがストレスになります。互いに「理解されていない」という感情が強くなるのです。
夫婦の温度差を乗り越えるための対処法
1. 「温度差はあって当然」と理解する
まず大切なのは、温度差があることを責めたり、否定したりしないことです。感じ方に違いがあるのは自然なこと。「どう向き合うか」がポイントになります。
2. 感情を自分主語で伝える(Iメッセージ)
「あなたは冷たい」と言われると、相手は防衛的になります。
「私は寂しく感じる」「私は一人で頑張っているようでつらい」など、自分の気持ちを主語にして伝えることで、対話がやわらかくなります。
3. 対話の時間を意識的に持つ
日々の忙しさの中では、感情の共有は後回しになりがちです。週に1回だけでも、スマホを置いて「今の気持ち」を話す時間を持ってみてください。
4. 専門家の力を借りる
二人だけではうまく話せないと感じたときは、臨床心理士など第三者に相談するのもひとつの方法です。専門家のサポートによって、感情の整理や建設的な対話がしやすくなります。
一人で抱え込まないでください
不妊治療は、医療だけでなく「心のケア」も重要です。
「わかってもらえない」と感じたとき、それはあなたが弱いのではなく、きちんと心が反応している証拠です。
夫婦の感じ方は違っても、「一緒に向き合おうとする姿勢」があれば、関係はきっと深まります。
まとめ
- 夫婦の温度差は、自然に生まれる感情の違い
- 臨床心理学的には「感情処理」や「役割期待」も影響
- Iメッセージや対話の時間で、すれ違いを減らせる
- 必要に応じて、心理士など専門家のサポートを
あなたの気持ちが少しでも軽くなり、パートナーとの関係が穏やかに整っていきますように。
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